魔笛 die Zauberflöte

Friday, 29th June, 2001.
グリーンホール相模大野
18:30 -- ca. 21:00

Wolfgang Amadeus Mozart (モーツァルト 1756 -- 1791)
die Zauberflöte (魔笛)

チェコ国立ブルノ歌劇場管弦楽団 (Orchestra of the national theatre in Bruno)
チェコ国立ブルノ歌劇場合唱団
チェコ国立ブルノ歌劇場バレエ団
指揮: Jaroslav Kyzlink (ヤロスラフ・キズリンク)
演出: Jan Kačer (ヤン・カチェル)
合唱指揮: Josef Pančíkr (ヨゼフ・パンチーク)
舞台美術: Luboš Hrůza (ルボシ・フレーザ)
衣裳 designer: Jan Skalický (ヤン・スカリツキー)

Sarastro (ザラストロ): Jiři Kalendovský (イジー・カレンドフスキー), Bass.
夜の女王: Blanka Mellenová (ブランカ・メレノヴァー), Soprano.
Pamina (パミーナ): Mária Tkadlčiková-Haan (マーリア・トゥカドゥルチーコヴァー=ハーン), Soprano.
Tamino (タミーノ): Tvrtko Stipič (トゥヴルトゥコ・スティピチ), Tenor.
Papageno (パパゲーノ): Dalibor Galaš (ダリボル・トラシ), Baritone.
Papagena (パパゲーナ): Monika Brychtová (モニカ・ブリフトヴァー), Soprano.
弁者 (第一の僧侶): Aleš Št’áva (アレッシュ・シュチャーヴァ), Bass.
Monostatos (モノスタトス): Milan Rudolecký (ミラン・ルドレツキー), Tenor.
侍女 1: Daniela Straková-Šedrlová (ダニエラ・ストラコヴァー=シェドゥルロヴァー), Soprano.
侍女 2: Jana Štefáčková (ヤナ・シュテファーチコヴァー), Soprano.
侍女 3: Jitka Zerhauová (イトゥカ・ゼルハウオヴァー), Mezzo Soprano.


この日は曇り。 私の最も可愛い元生徒の娘と 4 回目の date である。 彼女が 「魔笛」 を是非見てみたいというので, これを見ることにしたのである。 「今日ですねー!初めてですよー本格的なのわ!チョー楽しみ!先生ありがとう!」 などと言われて喜ばない男がいると思うか ? (笑)

上記の出演者の名前を調べてきてくれたのは彼女である。 どうもありがとう ♥

この日の歌唱陣は Pamina を歌った soprano の Mária Tkadlčiková-Haan が特に素晴らしかった。 夜の女王の Blanka Mellenová は, 「夜の女王」 としては普通だろう。 Monostatos の Milan Rudolecký は演技で彼女のお気に入りを獲得した。 惜しむらくは Tamino の Tvrtko Stipič が声量不足。 最初の方も調子が出ていなかった。 但しこの点は, 札幌公演で Tamino が駄目だったという HN 「ゆう」 さんからの前情報があった所為で, 「案外それほどでもないじゃん」 という程度で済んだ (笑)。改めて見ると, 結構ストーリー無茶苦茶である。 彼女も指摘していた。

第一幕第一場は, 例のごとく目を light でピカピカ光らせた, (こしら) えものの龍が登場。 全体的に古代ギリシャ若しくは古代ローマ調。 三人の侍女が傘を持って登場。 この傘による演出というのは --- ここはともかくとして --- 第二幕の Papagena が 「お婆さんの格好をした女性」 として登場するときに, 特に最初にこの Singspiel を見る人には, 理解の妨げになったと思う。

7:30 -- 7:40 位が休憩。

第二幕は全般的にエジプト調。 ヒエログリフを書いた衝立, ピラミッドなども登場。 第 16, 17 場の食事のシーンでは子豚の丸焼きが出ていた (笑)。 第 23 場の Papageno の aria 「恋人か女房があればいいが Ein Mätchen oder Weibchen  Wünscht Papageno sich !」 では, 舞台から降りて, 一列目の席と, オケピの間を走っていき, 指揮者の肩を掴むというシーンがあった。 やっぱり一階席を取っておけばよかったと二人で話し合った (因みに今回は二階の 12 列目)。 第 29 場で, 「三つ数える」 シーンがあるが, ここで普通は (当然) ドイツ語で "Eins, zwei, drei" と数えるのだが, 日本語で 「いち, に, さん」 と言って観客に受けていた。

どこだかきちんと指摘できないが J. S. Bach の引用 (多分「マタイ」) らしいフレーズがあることを発見。 オケの音を生で聴くと素晴らしいと言っていた。

今回が, 魔笛初の彼女は, 「パパパ」 とか, 「恋人か女房があればいいが」 がこの Singspiel のものだと初めて分かったらしく, とても喜んでいた。

私は 8 倍の binoculars を二人で取り合って舞台を見ていたのだが, それが楽しかった (笑)

彼女は最後のカーテンコールで夜の女王に "bravo" を発していた。


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