井上道義の上り坂 concert II

Saturday, 23rd October, 2004.
神奈川県立音楽堂
13:30 -- 15:50


井上道義の上り坂 concert

第十一回神奈川国際芸術 festival
神奈川県立音楽堂開館五十周年記念
Series 《円熟から明日へ》 IV

十代の Mozart -- violin 協奏曲全集 II

Overture for the opera  La finta semplice (見てくれの馬鹿娘) KV. 51 (46a)

Konzert für Violine und Orchester Nr. 2 in D-dur KV. 211.
vn solo: 田代裕貴

Konzert für Violine und Orchester Nr. 3 in G-dur KV. 216.
vn solo: 内山優子

Konzert für Violine und Orchester Nr. 4 in D-dur KV. 218. Military (軍隊)
vn solo: Daniel Galitsky (ダニエル・ギャリッキー)

神奈川フィルハーモニー管弦楽団
井上道義


I と同様に set 券で購入。 席は 24-18.


Friday, 30th September の朝刊の広告の中に, このコンサートのものもあった。 広告自体がかなり小さいものだったので, かなり小さい字でそこに次のように書いてあった。

24 日に予定をしていた岩谷祐之 (すけゆき) は 演奏者の都合によりダニエル・ギャリッキーに変更します。

(原文はルビがない。) 「演奏者の都合」 ってのは一体何でしょうね? それからギャリッキー氏はどういう人でしょう? 留学生? 当日説明があるでしょうか?


朝は曇っていたが午後から晴れ。 昨日と違うところは井上氏のサイン会があるということ。 CD の売り上げはあんまり良くなかったようだからか。 又何故か子供が多い。

13:34 プレトーク。
井上氏が昨日も来た人に挙手させて結構多いので昨日と違う話に。
La finta semplice (かまとと娘?) は作曲されたが上演はされなかった。 (前の席の人の背が高くて見えにくい。) これに関する Leopold の訴状の写しが英国に残っている。 Wolfgang の母とは。 父子の書簡は沢山残っている。 それは対立していたから。 母は Mozart 22 の時 Paris で亡くなっている。 Wolfgang はレッスン代を高くとり弟子の数を少なくした (効率良く)。 リサイタルは Liszt が始めた (1830?)。 Wolfgang の当時のオケは弦がアマチュアで管がプロ。 ところで昨日の桐朋学園 orchestra は出演料なしだった。 そういうわけで殆ど Wolfgang の儲け。 唯 Wolfgang は相当のギャンブラーだったらしい。 お金を返さなくて訴えられたこともある。

最初予定されていた岩谷祐之氏 (27) は Paris 在住でオーケストラ・ナショナルとの契約の関係でこちらに出演できなかった。 Daniel Galitsky 氏は彼の先生の息子でロシア人。

ヴァイオリン協奏曲の二番から五番までの間には半年の差しかない。

13:07 tuning (右隣のオヤジうるさい)

序曲: K. 45 のメヌエットを除いたもの。 序曲というよりはやはり交響曲である。 が, 大変短い。 この曲だけはセコバイが 2 プルト。 -- 13:13

配置換え。

Nr. 2 13:16 -- 13:38

田代裕貴さんはモスグリーンのベルベット (?) のドレス。 井上氏指揮棒を使っている。
澄んでいるが線の弱そうな音。 もっとダイナミックさが欲しいか? カデンツ当たりから段々良くなってきた。 所々弓の返しとか気になるところあり。

《休憩 15 分》 最初 「20 分」 と言い間違い。

15:56 tuning.

Nr. 3. --15:20

内山優子さんは青いドレス。 余裕が感じられる落ち着いた音色。 骨太の演奏という感じ。
3rd Mvt はもうちょっと可愛らしくやったらいいのでは?

Nr. 4. 15:23 -- 15:48

上手い。 最初の一音からして違う。 ボーイングの違い? 1st Mvt のカデンツ非常に良し。 3rd Mvt で一寸乱れるか。 やや猫背。

返る頃は曇。
Mozart の vn concerto というのはなんだかはぐらかされたような中途半端な終わり方だったなと。


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