1997 年の column

このときは誤植がやたら多かった (^_^;

Heron の公式を, 円に内接する四角形 (以下 B 四角形) に拡張して得られるのがBrahmagupta の公式である。それは B 四角形の4辺の長さを各々 a, b, c, d とするとき
S =[(s-a)(s-b)(s-c)(s-d)]1/2, s = (a + b + c + d) / 4
となるというものである。四角形を構成可能な 4 辺の長さが与えられていれば, その順序に無関係に必ず B 四角形を作ることが出来る。又, B 四角形はこの 4 辺を持つ四角形の内面積最大のものであることが分かる。

昔, 円の内側に歯車のついた円盤があって, その内側にある穴に pen を入れてぐるぐる回すと花のような模様が出来るという玩具があった (商品名はスピログラフ spirograph というのだそうである)。この時出来る曲線は roulette と呼ばれる曲線の一種である。外側の円の代わりに x 軸を, 内側の円盤の代わりに放物線 y = ax2, a > 0 を, 穴としては放物線の焦点を用いて roulette を描くと, 出来る曲線は懸垂線である。(この項目は結局証明を書かされた)

a^b で ab を表すことにする, 漸化式 an = a1^ an-1 は 0 < a1 ≦ e^ (1/e) ≒ 1.4447...... という条件を満たすとき収束し, それ以外では発散する。例えば (√2)^((√2)^((√2)^......)) = 2, (31/3)^((31/3)^((31/3)^......)) = 3 &c.

と, 結論したのだが, これの a1 の下限の方を間違えたらしい。 http://science.2ch.net/test/read.cgi/math/1044116042/881-887 によると, どうやら下限は e-e が正しいらしい。 何処で計算間違いをしたのやら, はたまた推論を間違えたのやら...。

Monday, March 31st, 2003.

平方根を求める有名な漸化式 an+1 = (an + α2/an)/2, a1 > 0, α > 0 の一般項は
an = α((a1 + α)2^(n-1) + (a1 - α)2^(n-1))/((a1 + α)2^(n-1) - (a1 - α)2^(n-1)) である。

重複組合せ mHn に関して成立する公式二つ。
mHn = m-1Hn+mHn-1
|x| < 1 ⇒ (1-x)-m = ∑n=0mHnxn, (これを mHn の通常母函数という)。

Computer 内部で, 負の整数は所謂「2の補数表現」を用いているのだが, これは (32 bit CPU のとき) 数学的にいえば, 2-adic numberでの表現を (mod 231) で見ているようなものである。

位置を (時間で) 微分すれば速度を得る, 速度を微分すれば加速度を得るということは周知である。では加速度を微分したものを何というか? 答えは躍度 (jerk) である (JIS 工業用語大辞典などを参照のこと)。

閏年というものは普通 4 年周期で来ると思われているらしいが, 実は周期は 400 年であることは, 一寸辞書を引いてみると分かる。400 年の間に 146,097 日が経過するのであるが, これは丁度 7 で割り切れる。ということは 400 年分の calendar を作っておけば, 後はもうその繰り返しとなるということは案外知られていない (勿論国民の祝日などを一切考慮しないで考えている)。閑話休題, 13 日という日は金曜日だけ特別視される。400 年間に 13 日が日曜から土曜になる日数は順に 687, 685, 685, 687, 684, 688, 684 日で実は金曜日になる数が一番多い。

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