2006 年の column

2 < p < q < r < s < t を自然数とするとき 1/p + 1/q + 1/r + 1/s + 1/t = 1 となるものを求めよ。
解) [のぽりん]
3 < p を仮定すると, 1/4 + 1/5 + 1/6 + 1/7 + 1/8 < 1 なので, p = 3 でなければならない。
4 < q を仮定すると, 1/3 + 1/5 + 1/6 + 1/7 + 1/8 < 1 なので, q = 4 でなければならない。
6 < r を仮定すると, 1/3 + 1/4 + 1/7 + 1/8 + 1/9 < 1 なので, r = 5, 6 でなければならない。
r = 5 で s > 8 とすると 1/3 + 1/4 + 1/5 + 1/9 + 1/10 < 1 なので, s = 6, 7, 8 でなければならない。 調べてみると (p, q, r, s, t) = (3, 4, 5, 6, 20) だけが適する。
r = 6 で s > 7 とすると 1/3 + 1/4 + 1/6 + 1/8 + 1/9 < 1 なので, s = 7 でなければならないが, t = 1- (1/3 + 1/4 + 1/6 + 1/7) ≒ 0.107142857142857 だからやはり不可能。
従って求める解は (p, q, r, s, t) = (3, 4, 5, 6, 20).

因数定理はベズーの小定理とも言うそうだ。

J. Leray Étude de diverse equations integrals non linéares et de quelques problémes que pose l’hydrodynamique, J. Math. Pure Appl., vol. 12 (1933) に於いて一般化された微分を既に導入しており, 本質的な使い方をしており, しかもこれが有効な概念であることをはっきりと認識しているということである。

eπ はゲルファント定数と呼ばれている超越数である。

F0 = 0, F1 = 1, Fn + 2 = Fn + 1 + Fn とするとき,
ζF(s) = Σn=1 Fn-s (s > 0 は正の整数) を Fibonacci-zeta 函数と言うが,
ζF(2), ζF(4), ζF(6) が代数的独立であり, 一般の偶数値 ζF(2s) はこれらの数の Q 係数有理式で表される。 [塩川, C. Elsner, 下村俊]

Sunday, 31st December, 2006.


Jonathan Sondow An Antisymmetric Formula for Euler’s Constant. Math. Mag. 71, 219-220, 1998

凄い証明

Power of tower と Lambert W-function の関係

性比が 50% 付近で進化的に安定な戦略になることを最初に示したのは Fisher だそうだ。

G. Gentzen の Untersuchungen über das logische Schließen I という論文。

-11x2dx/(1 + ex)
= (1/2)∫-11x2(1/(1 + ex) + 1/(1 + e-x))dx
= (1/2)∫-11x2dx = 1/3.

二円と直線に接する円を描く問題

F1 = F2 = 1, Fn+2 = Fn+1 + Fn が有名な Fibonacchi 数列であるが, 白石と黒石を合わせて n 個並べる時, 黒石が二個以上続かないように一列に並べる方法は全部で Fn+2 通りある。
1×2, 又は 2×1 のタイルのことをドミノタイルという。 2m×2n の格子を埋めるドミノタイリングの総数は 4mnΠk=1mΠj=1n(cos2(kπ/(2m+1)) + cos2(jπ/(2n+1))) である。 [石川雅雄, 代数的組み合わせ論, 数学セミナー (11), 2006]

定理[Green, Tao, 2004] 素数の集合は任意の長さの等差数列を含む。
予想: A ⊂ Z が Σa∈A (1/a) = ∞ を満たせば A は任意の長さの等差数列を含む。

ド・ポリニャック予想: 任意の偶数は, 二つの連続する素数の差で表される。
国見-斎藤予想: 任意の偶数は, 二つの素数の差で表される。
精密化された斎藤予想: 4 以上の任意の整数 n に対して, 2n = p - q, 0 < q < n を満たす素数 p, q が存在する。 [野崎昭弘, 素数定理の威力を学ぶ, 数学セミナー (11), 2006]

(x/2)coth(x/2) = 1 + Σn=2 Bnxn/n!, Bn は Bernoulli number.

Wednesday, 20th December, 2006.


一説には英語に含まれる冗長度は 70% にも達すると言われている。

岩垂好裕
符号化は何故必要か
数学セミナー (10), 2006.

情報量を減らさずに data を減らすことを圧縮 (可逆圧縮, lossless 圧縮) と言う。

奥村晴彦
データ圧縮
数学セミナー (10), 2006.

H = Σ pi log2(1/pi) を Shannon の entropy という。 これより圧縮することは不可能である。

Claude E. Shannon
A Mathematical Theory of Communication

G3 FAX は run-length 符号化を行っている。

奥村晴彦
データ圧縮
数学セミナー (10), 2006.

立木秀樹 (ついき ひでき) 氏のフラクタルの page.

Metamagicum.

er = Σαi1…αir (r 次の基本対称式), pr = Σαir (r 次の冪和対称式) とする。 基本対称式の母函数 E(x) = 1 + e1x + e2x2 + … + enxn = (1 + α1x)…(1 + αnx) と, 冪和対称式の母函数 P(x) = Σr=1(-1)r-1prxr との間に次の関係式が成立する。 xE'(x) = P(x)E(x).
これから, xr の係数を取り出せば Newton の公式を得る: pr - e1pr-1 + e2pr-2 - … + (-1)r-1er-1p1 + (-1)rer = 0.
多重指数 ν = (ν1, ν2, ...) に対し |ν| = ν1 + ν2 + …, ||ν|| = ν1 + 2ν2 + 3ν3 + … とすれば,
(-1)rpr/r = Σν: ||ν|| = r (-1)|ν|(|ν| - 1)!/(ν1!…νr!) e1ν1…erνr.
er = Σν: ||ν|| = r (-1)|ν|/(ν1!…νr!)(p1/1)ν1…(pr/r)νr.

Wednesday, 18th October, 2006.


掛谷問題: 長さ 1 の線分を回転させるのに必要な最小面積の問題。

π≒1 + 2 + 3/4/5 - 6/78/9

問題: 実数 x , y , z が xy + 2yz + 3zx = 1 を満たすとき |x + y + z| の最小値を求めよ。
解: |x + y + z|2 = (4/3)(xy + 2yz + 3zx) + (2/3)(x + y - z)2 + (1/3)(x - y - z)2 ≧ (4/3)(xy + 2yz + 3zx) = 4/3.
従って, |x + y + z| ≧ 2/√3. 等号成立は x = z, y = 0 のとき. [不等式への招待 第2章]

激しく既出問題

「数学的帰納法」 という言葉は de Morgan が作ったらしい。
量化記号 quantifier という言葉は Peirce (パース) に拠るらしい。
ラッセルのパラドックスはツェルメロの方が先に発見したらしい。
計算量の計算のさきがけは Gödel らしい。

David Chalmers の Online papers on consciousness
Jean-Yves Girard, Yves Lafont and Paul Taylor: Proofs and Types, Cambridge Univ. Press (1989)
Computability and Complexity in Analysis

定理 [Greedy Algorithm (欲張りアルゴリズム)]
b/a は 0 と 1 の間にある有理数とする。 b/a 以下の最大の単位分数 (分子が 1 の有理分数) を 1/n1 とする。
もし b/a > 1/n1 ならば, b/a - 1/n1 以下の最大の単位分数を 1/n2 とする。
もし b/a > 1/n1 + 1/n2 ならば, b/a - (1/n1 + 1/n2) 以下の最大の単位分数を 1/n3 とする。
以下同様に続けるとこの操作は有限回で終了し, b/a は相異なる単位分数の有限和 (viz. エジプト式分数) として表される。

定理
3/n をエジプト分数で表して, どうしても三つ以上の単位分数が必要になるための必要十分条件は, n の素因子が全て 6 で割って 1 余るような素数であることである。 特に, n を 6 で割った余りが 1 でなければ, 3/n は二つの単位分数の和として表される。

問題 (open): どんな有理分数が三つの単位分数の和として表されるのか?

予想 (open): 分母が N 以下で値が 1 以下の正の既約分数からなる Farey 数列 {a(N)1, a(N)2, ..., a(N)M} が M = M(N) 個の要素から成るとして, 任意の r > 1/2 に対し limN→∞i=1M(N)|a(N)i - (i/M(N))|/Nr) = 0.

この予想は H. M. Edwards: Riemann’s Zeta Function の chapter 12.2 によると Riemann 予想と同値だということである。

木村俊一
分数の出来ない数学者
数学セミナー (9), 2006

凸 n 角形の厚紙があり, この厚が意味の n 個の隅 (頂点) から, 合同な直角三角形を斜辺で貼り合わせた形の四角形を切り取り, 各側面が長方形の蓋のない箱を作る。 この時, 容積が最大となる箱に於ては 「底面積 = 側面積の和」 が成り立つ。 [熊野充博, NOTE, 数学セミナー (9), 2006]

数学は役に立たない。 わずかに道を歩くとき, 三角形の二辺の和は他の一辺より長いが役に立ったくらいだ。

菊池寛
東京文理大学新聞, December, 1936.


Them [Dehn]
長方形 R が, 小長方形 R1, R2, ..., Rn に分割されているとする。 全ての Ri について縦と横の辺の長さの比が有理数であれば, R についても縦と横の辺の長さの比は有理数である。

Cor.
長方形 R が正方形分割可能である為の必要十分条件は R の縦と横の長さの比が有理数となること。

Thm [ドゥ・ブライン]
a, b, c, d を正の整数とする。 二辺の長さが a, b であるような長方形 R が, C と d を二辺とする小長方形に分割されるなら, c, d の各々は a, b の内少なくとも一つを割り切ることが出来る。

Thm
長方形 R が, 小長方形 R1, R2, ..., Rn に分割されているとする。 全ての Ri について, 少なくとも一辺の長さが整数であれば, R の縦と横の長さの内, 少なくとも一辺の長さは整数である。

以上, 牛瀧文宏
長方形を分割する
デーンの長方形分割とドゥ・ブラインの定理を中心に
数学セミナー (8), 2006.

正方形を正方形に分割する時, 全ての正方形の大きさが皆異なる時, 完全な分割といい, 部分長方形が存在しない時, その分割は単純であるという。 正方形の正方形への単純で完全な分割は, 正方形が 20 個迄では存在しないが, 21 個になると, 唯一種類 (裏返しもある) のみ存在することが J. W. Dujivestijn, 1978 によって知られている。

Thm [ボヤイ-ケルビン]
(広い意味の) 多角形は分解合同の時, その時のみ同じ面積を持つ。 更に補充合同の時その時のみ同じ面積を持つ。
[Hilbert によると, この前半を証明する時にどうしても Archimedes の原理が必要とされるのだそうである]

Thm [ハドヴィゲール-ゲリュール]
同面積な多角形は点対称分割合同である。 即ち, 断片に分割して点対称移動を繰り返して互いに移り合う。

Thm
しかし, 同面積であるというだけでは平行分割合同にはならない。 [その証明には周ベクトル図というものを使う]

Friday, 11th August, 2006.


原田耕一郎: (でも, その) 若者が, 数学に何故興味を持っているのか分からないとしたら, あなたは数学を勧めますか?
John G. Thompson: いいえ, 興味がないなら, わざわざ苦しむことはありません。 しかし興味があるなら, 数学の世界はとても広いですから, そこに自分の居場所を見つけることが出来るでしょう。 私達の多くがそれを見つけていると思います。
[数学セミナー (7)]

エントロピー (Entropie, entropy) とはドイツの物理学者クラウジウスが 1865 年に導入したもので, 名前の由来は, ギリシャ語の 「中に」 という意味の接頭語 εν と 「変化」 の意味を表す τροπή を合成した造語で, 「変化に内在するもの」 を意味するのだという。

或る分数が, 既約分数となる確率は, 即ち勝手に採った二つの自然数が互いに素となる確率であり, それは余事象を考えることにより 1/ζ(2) = 6/π2 となる。

Math Space (ドイツ語)

石田久氏 web page.

エジンバラ国際科学祭

Richard Wiseman.

Sp(n) = Σk=1nkp と置く。 この時
Σk=1n2nC2k-n-1S2k-1(x) = xn(x + 1)n.
n ≧ 2 ⇒ Σk=1n-12(2k + 1)nC2k-n+1S2k(x) = nxn-1(x + 1)n-1(2x + 1).
n ≧ 3 で n は奇数とすると (d/dx)Sn(x) = nSn-1(x).
[東京大学, 理科一類, 後期日程, 2006/3/13]

Sunday, 9th July, 2006.


Stephan Smale が発見した球面を折り目をつけずに裏返す方法を, Bernard Morin の提唱に従って Nelson Max 等が CG animation にしたものの画像がここにある。

Saturday, 10th June, 2006.


黄金比は, ギリシャ以来, 長いこと 「外中比」 と呼ばれていた。 16c 初めにレオナルド・ダ・ヴィンチが挿絵を描いた本では 「神の比」 という別名が使われている。 そして黄金比という言葉は 19c から使われるようになったということである。

Fourier は, 熱方程式を解く為に Fourier 級数を考えた。 Riemann は Fourier 解析の研究の為に, 必要性に迫られて, 1854 年, Riemann 積分を考案した。 デュ・ボア・レイモンは 1876 年, 周期 2π の連続函数で, しかも或る点で, その Fourier 級数が発散するものを構成した。 1926 年にはコルモゴロフが Lebesgue 積分可能で, しかも至る所 Fourier 級数が発散するものを発見した。
 カールソンは 1966 年に L2(0, π) の函数 f(x) の Fourier 級数は f(x) に a.e. で収束することを証明。 ハントはこれを Lp(0, π) (p > 1) に拡張した (1967)。  L1(0, π) ではその Fourier 級数が至る所発散するものがあるので, この差は驚くべきものである。

新井仁之氏のこの page は面白い。

|x/a|p + |y/b|p = 1, p ≧ 2 という式は, ストックホルム中心部の周回道路の形状を決定する際に使われたそうである。 又 a = b = 1 としたときのものは, 東京ドームを上から見たものになるのだそうだ。 p の値が幾つか分からないのが一寸残念。

青空学園数学科

x > 0, y > 0, z > 0, xyz > 1 ⇒ x2y + y2z + z2x > xy + yz + zx.
[証明]
相加平均, 相乗平均の関係より
(x2y + x2y + y2z)/3 ≧ (x2y・x2y・y2z)1/3 = (x4y4z)1/3 = xy(xyz)1/3 > xy.
同様に
(y2z + y2z + z2x)/3 > yz,
(z2x + z2x + x2y)/3 > zx.
辺々加えれば良い。 尚, xyz ≧ 1 としたときには, 等号の成立は, xyz = 1 且つ x2y = y2z = z2x 即ち x = y = z = 1 の時だけ。 [一松信, エレガントな解答をもとむ, 数学セミナー (6), 2006]

Sunday, 28th May, 2006.


数独というのをご存知だろうか。
B. Felgenhauer と F. Jarvis の Enumerating Possible Sudoku Grids, 2005 に拠ると, 数独の全ての pattern は 9!・722・27・227704267971 = 6,670,903,752,021,072,936,960 ≒ 6.671・1021 だという。

又, G. Royle の Minimum Sudoku に拠ると, unique solution の数独の最小の hint 数は 17 らしい。 数学的に証明されてはいないようである。

9×9 の Latin 方陣 (所謂魔方陣) は S.E. Bammel と J. Rothstein の the Number of 9×9 Latin Squares, Discrete Mathematics (11), 1975 に拠ると 9!・8!・377597570964258816 = 5,524,751,496,156,892,531,225,600 ≒ 5.526・1027 通りあるのだそうである。

西山豊
Sudoku がイギリスで大ブレイク
パズルの数理
数学セミナー (5), 2006.

Rubic. 立体パズル改造工房Mr. Don Hatch に拠る四次元 magic cube (大変難しい).

Sunday, 16th April, 2006 (Easter).


谷山-志村予想は, Breuil-Conrad-Diamond-Taylor によって 2001 年に証明されている。

2005 数学エッセイ・コンテスト入賞作品

昔, 或る男が鳥を鉄砲で撃って捕りたがったが, 幾ら試みても当たらなかった。 そこで鉄砲撃ちの名人に弟子入りして修行した。 数年を経て少しも進歩しないので, 遂に諦めて故郷に帰ることにした。 そこで, 名人が男に諭していった 「君もここにいる間は物にならなかったが, 諦めるのは早い。 家に帰ったら, 高くて広い壁に向かって鉄砲を撃ちなさい。 幾らなんでもどこかに当たるだろう。 そうしたら穴の周りに好きな鳥の画を描きなさい。

志村五郎
少年は大志を抱いたか

Gauß の三位一体定理 [1799. 志賀弘典による命名, 数学セミナー (2), 2006.]
1/M(1, x) = (1/π)∫1 ds/√(s(s - 1)(s - (1 - x2))) = F(1/2, 1/2, 1; 1 - x2)
M は 1, x から始まる算術幾何平均の極限, F は超幾何函数。

Cauchy の行列式
det(1/(1- xiyk) = Πi, k=1n Δ(x)・Δ(y)/(1 - xiyk)
但し, Δ(x) = Π1≦i < k ≦ n (xk - xi).

Ramanujan の公式:

Leonhardt Euler が, 公式 eix = cos x + i sin x を考え出したのは, Goldbach への手紙から 1741 年 12 月頃だったようである [黒川信重, オイラーの美しい数式, 数学セミナー (2), 2006.]

十進表現で千一桁の左右対称な素数は 101000 + 81918×10498 + 1 しかない [山崎愛一, 不思議な数のいろいろ, 数学セミナー (2), 2006.]

友愛数一覧
現在知られている最大の友愛数
社交数 周期 4 の一覧
他の周期の社交数の一覧
Aliquot 数列
倍積完全数 multiply perfect numbers

ライプニッツ協会
Oberwolfach 研究所
ボーイの曲面

Möbius band は半分ひねって表と裏を貼り付けたものだが, 一回ひねって貼り付けたものを Hopf band という。

折鶴が綺麗に折れる為の四角形の必要且つ十分条件は内接円を持つことである。 Jacque Justin Mathematical Remarks about Origami Bases, Symmetry: Culture and Science, vol. 5, 1994, pp. 153 -- 165.
これは 「平坦折に関する内心の定理」 (どんな三角形でも, 角の二等分線を三つとも谷折りし, 内心から辺に下ろした水仙の一つを山折りすると平たく折りたたむことが出来る) の発展である。 [川崎敏和 折り紙の科学
数学セミナー (1), 2006.]

一般の n 次代数方程式はテータ函数を使えば, 解の明示的表示が出来るという意味で, 解くことが出来る。 Mumford: Tata lectures on Theta II (梅村浩による)

R4 の中で, 点 (1, 2, 3, 4) の座標を入れ替えて出来る 24 個の点の凸包として得られる三次元多面体を Π3 と表し, permutahedron という。

Wilson の定理は既に 10c のイブン・アル=ハイサムが述べているという。 [ロシュディー・ラーシェド著 アラビア数学の展開]

ポインティング・ベクトルというのを長年 pointing vector だと思っていたら, 実は Poynting vector と書いて, Poynting とは人名なのだった。

Riemann 予想の手書き原稿

Weierstrass は数論に無関心であったにもかかわらず, 素因数分解の定理をいつも念頭においていた。 彼は関数論の理想として, これに類似した定理を作ることを思いついたのである。

F.Klein

色の三原色に対応して, 正三角形の頂点 R, G, V を考え, △RGV の内部の点 C に, 各辺からの距離を混合割合とする色を対応させる [ヘルムホルツ]。 これは斉次座標 homogeneous coordinate の考え方である。
これを発展させて, グラスマンは単位強度を持つ三原色を三次元 vector 空間の単位 vector に対応させ, その scalar 倍で強度を表し, 色の混合を vector の和で表すとした。 こうして色合いの空間は RP2 (実二次元射影空間) に他ならないことが分かる

n 次元 Euclid 空間 Rn で, 与えられた一つの球の周りにそれと同じ大きさの球をそれに接するように且つお互いに重なり合わないように置く時の最大個数をキッシング数 kissing number (コンタクト数 contact number, 接触数) といい k(n) で表す。
k(2) = 6 (明らか).
ケプラー予想 (Thomas Hales の定理, 1998) k(3) = 12 (最良密度は π/√18. 13 球定理)
k(4) = 24 [Oleg Musin, 2003, W.-Y. Hsiang?, 2001]
k(8) = 240, k(24) = 196560 [Odlyzko-Sloane-Levenshtein, 1979]

自然数 n と互に素で, 1 より大きく n より小さい整数は全て素数, という性質を持つ最大の整数 n は 30 である。 [Schatunowsky, 1893]

数学者として有名な Dirichlet, その妻の Rebecca は, 音楽家として有名な Mendelssohn の妹だそうである。

合成関数の微分を一般的に表す公式 Faá di Bruno’s Formula

シャンポリオンに初めてヒエログリフを見せたのは数学者フーリエであるという。

数学者グラスマンは印欧語比較文法を研究した言語学者として著名であり, サンスクリットとギリシア語の音韻変化に関する法則は現在グラスマンの法則と呼ばれる。

Saturday, 11th March, 2006.

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