Visionary Music

Saturday, 12th March, 2005.
横浜みなとみらいホール 小ホール
19:00--20:38


Just Composed 2005 in Yokohama 〜現代作曲家シリーズ〜
VISIONARY MUSIC 映像と音楽の空間

Stuart Saunders Smith: Links Nos. 2, 3, for solo vibraphone.

吉松隆: 虹色ぷりずむ (Rainbow colored Prism) II [昭和 58 年度横浜市委嘱作品, ピアノと打楽器の為の編曲]

平石博一/矢沢朋子 [ドラムパート製作]: Fire, for piano and electronics.

半野喜弘 [作曲] 黒川良一 [映像] POLYGONALOOP [平成 16 年度みなとみらいホール委嘱作品]

Carolyn Yarnell: The Same Sky, for piano, video and electronics, with image by Eric Wenger.

矢沢朋子, pfte.
平形真希子, perc.


昨年 (これを書いている時点ではまだ今年) は何故行かなかったのか全く覚えていないが, 2003 年に行った, Just Composed in Yokohama series の六回目。 良く見たら, 前回が五回目ということだから 2004 年にはなかったのだから行かないのも当然であった。

前回は前過ぎたので今回は少し申し込むのを遅くしてみた。 Sat 6 Nov に発売開始であるところを 22 日迄遅らせたのである。 e+ で見たところ既に 「残りわずか」 になっていた。 「現代音楽」 にそんなに人気があるとも思えないのだが, 一寸不思議である。 元々 e+ で販売する分が少ないのではないかと疑う。 今回は 12 列 14 番ということで, それなりの席だと思う。 ピアノと打楽器だから, 特に打楽器が前の方だとうるさい恐れが多分にあるのであった。

又, 白石美雪が関連レクチャーをやるらしいので, そっちの方も申し込んでおくことにしよう。

Tuesday, 23rd November, 2004.


曇。 18:10 頃ホール前に着く。 今日は土曜なのでクイーンズ・モールも混んでいる。 そう言えば明後日はホワイト・デーじゃん。

大ホールでは日本フィルハーモニー交響楽団 第 205 回横浜定期演奏会をやっており上原彩子の pfte でチャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番 変ロ短調が聞こえてきてとってもお得な感じ。

18:30 開場。 クロークが開いてなくて使えないのでコートを持って会場へ。 大ホールの方のクロークはちゃんと開いていて差別。 値段が安く入りが悪いから?

ホールの中で白石美雪らしい人を発見。 9-15 に。

ステージは左右にスピーカー, 中央にスクリーンとその下に七台の照明。 左右には奥に一台, 少し手前, スピーカーの後ろに四台の計五台ずつの照明。 奥に pfte, 手前に vibraphone, 各々にモニタスピーカ。

19 列目 (後ろから二列目) にコントローラ。

後で分かったが 9-17 に半野喜弘, 9-16 に黒川良一。

19:00 ベル。 七割は入っているか?

Links 19:07--

青い照明がスクリーンに当たっている。 深みのある音。 No. 3 の方は vibrator を止めたりしている。

少しだけ矢沢朋子のトーク。

虹色ぷりずむ II 19:17--

吉松隆が言うには 「大気中に浮遊している無数の音から 〈虹の七色〉 ならぬ 〈旋法の七音〉 を抽出してメロディの房を作っていく空想の 〈プリズム〉 をイメージしたもの。 ピアノがぽつんぽつんと音を並べ始めると, それによって虹色の音達がキラキラ光りながら集まってきて, 蒸留水のように, 或いは水晶のように溜って行く... そんな楽想を曲にした十分ほどの音の夢だ。 原曲は二台のピアノによるものだが, 今回はこの作品をピアノと打楽器で演奏する」。

今回は vibraphone から演奏し始める。 七色の光をスクリーンに投影。 印象派的。 一寸ムードミュージックっぽいところもある。 ミニマルっぽい感じも。 美しく素敵な曲だった。

FIRE 19:33--19:39

赤い照明。 ミニマル。 原曲は computer と MIDI の為の曲だったらしい。 今回は solo pfte とドラムパートをプログラミングしたコンピュータ, MIDI system の曲として演奏。 終りが唐突。 赤い照明の所為か激しい曲として映る。

《20 分休憩》

19:55 チャイム。 白石さん椅子に座り損ねて尻餅をつく。

POLYGONALOOP 20:02--20:14

Polygonal loop (多角形的ループ) という意味。 流れる雲が映る。 画面が二分割, 三分割される。 最後の方でフランス語がミュージック・コンクレートとして用いられている。 最後に映像をチカチカさせて終わる。

The Same Sky 20:16--20:35

こちらも映像は雲。 わざとぶつけた? 暗雲立ちこめて終わる。 曲の終りは一寸不思議な感じ。

作曲者の作品解説によると, タイトルはヴェニスの自宅を舞台にした映画を見ていて感じたことに由来しているのだそうで

大理石の階段の踊り場に table が一つ置かれていました。 その上には透明な花瓶が載っていて, 白い大きな花でいっぱいでした。 その直ぐ脇には窓がありました。 私は, こんなところに住むことが出来たらいいだろうなあ, いつも珍しい花に囲まれていられたらいいだろうなあと思って見ていました。 その時画面が切り替わりました。 そして例えようもなく美しい空が映し出されました。 それで私は気が付いたんです。 この人生で何を手にしているかに関係なく, 私達は皆同じ空を共有しているのだということに。

アンコール: POLYGONALOOP から, 演奏者の一番お気に入りの部分を。 20:36-38

21 世紀の音楽地図」  よりもずっとよかった。 やっぱりあっちは詰まらなかったのかな?


2005 年のコンサート鑑賞記録の目次
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